Can I understand Computing Machinery ?
久しぶりの一人の時間です。義実家に感謝しつつブログを書くよ。
プログラミングの学習の方ですが、いまいち進捗が芳しくない。ナメクジの歩みですすんでおります。
とは言え、血反吐を吐きながらなんとかかんとか2か月、学ぶ習慣が戻ってきたのと頭の方の暖機運転も終了にして本格的に進めていきます。
アンダースタンディング コンピュテーション ―単純な機械から不可能なプログラムまで
- 作者: Tom Stuart,笹田耕一,笹井崇司
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2014/09/18
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
初オライリー。私も技術書デビュー。Rubyの文法を学んでいた理由の半分はこれが読みたかったからです。もう半分の理由はたまたま一番身近だったから。
最近はやりの機械学習とかも考えてPythonとかでもよかったのですが、計算理論を知るのが先決だろと私の足らない頭は判断したのです。ハードウェアもつぶしていくつもりなんですが、それに関してはなんかいまいちよさげな本がわからんのです。
プログラミングに心得がある方からしたら、お前の選択は初心者としておかしいといいたくなると思います。そもそも論として自分が扱うものの原理・原則がわからないのが気持ち悪くて気持ち悪くてしかたがないのです。なんかね。プログラミングで何を作りたいというエンジニアリングな欲求より、その動作原理が知りたくて仕方がないのです。道具で何ができるかより、道具がなんであるかが気になるというか・・・。うーん、エンジニアには適正なさそうなんだよね。
ちなみにどうして計算理論(とハードウェア)なんて初心者が手を付けないようなところから学び始めるかというと、なんかこうAIが人間を超えるとか、仕事がコンピュータにとられてなくなるとかエモーショナル、そう実に人間的に!、反応をしてるのを見るともっと泥臭く硬い地に足ついたところを学ぶのが必要だし、それがよさそうだなと。コンピュータが電子計算機である限り、計算(論)と物理(ハードウェア)に基礎づけられ制限されている。そのことを心得ているかいないかは、判断基準と判断枠組みを構築するうえで必要なんじゃない?と思うのです。
うん、なんか自信なくなってきたぞ。まあ、正しいかどうかはやってみないとわからない。
追記
鼻炎用の薬のためか眠いです。メモがてらの追記です。
プログラミングの学習をはじめてから、書店やネットでいやでも目にするのが子どものプログラミング教育に関しての情報です。二人の子持ちとしては気になるので何冊かパラパラと目を通したしたのですが、どれもこれも教育用のプログラミング言語やツールの扱い方やら、プログラミング教室の案内をしたものばかりで、(;´д`)トホホな感じです。大丈夫かいな。
中教審の文章にもありますが、コーディングを教えるのではないと明記されています。どの本にもプログラミング教育で重要なのは論理的思考力だなんだと最初の方でちょろちょろっとだけ書かれていますが、本来きちんと取り扱わないといけないのはそこだろうが、親が知りたいのもそこだよー。アプリやゲームの使い方なんてほっといても子供の方で覚えるし。
"Computational Thinking"なるフレーズが検索を丁寧にかけてると出てくるのですが、いまいちな浸透具合です。もともとはオワコンになりそうなコンピュータサイエンスの中の人たちが俺たちまだまだ必要だから!ってアジってたのがもとなんですが、日の目をみない基礎研究分野あるあるな感じで泣けてきます。*1
東大でシンポがあった*2ようなのですが、一般に広がるのはもう少し先なんじゃなかろうか。
コーディングを教えるサービスはたくさんあるけど、計算機科学、コンピューターサイエンスの知見を一般にアクセスしやすくするサービスなりはないんだよね。あってしかるべきなんじゃないの?と思うのですが。
サービスがない、教師もないけど"Computational Thinking"とやらを学んでみたいとなるわけですが、どうしたもんかいな?
そんなのググればよいのだーと、Google。
まずは、ウィキ(英):https://en.wikipedia.org/wiki/Computational_thinking
これで概要はつかめるし、リソースへのリンクもありますね。子供向けのものではレゴブロックを使った取り組みが面白そうだなと思いました*3。もう少し理屈の面を知りたければ、Wing, Jeannette氏*4のサイトのエッセイ*5を読めばよさそうです。
Computational Thinking and Coding for Every Student: The Teacher’s Getting-Started Guide
- 作者: Jane Krauss,Kiki Prottsman
- 出版社/メーカー: Corwin
- 発売日: 2016/11/15
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
教育用ではこんな本もあるようですが、時間があれば読んでみたいな。
ただ、ざーっとみた感じでは、ポリアの『いかにして問題をとくか』で必要にして十分なんじゃなかろうかと思ったり、中教審の文章を読んでるとそれは学ぶ力とか、ゆとり教育で実行に移そうとしたことと何が違うんだ?みたいな感じがしてきたりとなんか煮え切らない。そして間違いなく学校教育で実行しようとしてる試みは失敗するだろうなとも思ってる。だってデフォルトの訓練教育方式が規律型のルーチンを教えてるじゃない。無理だし、絶対。
また、ゆとり教育の時と同じで不安を煽って教育商材を売り込みたい輩と煽られる親と社会の流れができてわやくちゃになるんだろうなーと五年先ぐらいを予想しておきます。
*1:Computational Thinking:ITExpress:古い記事ですがよくまとまっています。
*2:情報教育に関するシンポジウム “Computational Thinking for ALL” | イベント | 東京大学:東京のうらやましいところはこういった公開講座なんかにアクセスしやすい点だよな。知的なことを少しでもしようとすると物理的な知的リソース<大学・図書館・博物館etch>の少なさと貧弱さに地方民は泣きたくなるのです。
*3:LEGO Engineering – Inspiration and support for LEGO-based engineering in the classroom
*5:"Computational Thinking"というエッセイが「計算論的思考」という翻訳で読めます。リンク注意;PDFファイル